連載止まってからはただの書庫状態なので静かなんですけど、毎週一話の頻度で更新していた頃。
特に華水の月の２部終わり～３部終了までの間ですね。
同時に花に惑う蝶の連載もしていたので、とにかく男三人の派閥がはっきり分かれていて、読者さんの熱の入ったコメントがバンバン届いていたので、面白かったの覚えてます。

圧倒的に支持が多かったのは薫なんですけど、この人は安定感が抜群なので、読者さんも薫なら大丈夫でしょ的スタンスでいつつ、薫が辛いのは見てられない、そもそも薫以外目が行かない、美緒を幸せにできるのは薫しかいないんだから沙羅さんさっさとどうにかしろ的なコメントが多かったです。
要は泉とハルカを敵とも見做していない感じですね。

泉派はとにかく、薫許さねぇ！（二部～三部は薫株下落なので）
薫よりも泉の方が分かりやすいし美緒には合っている。
いつも傍にいて美緒を守っている泉がどう見ても王子でしかないんだからすぐにでも奪ってしまえ、泉なら薫に勝てる的なコメントが多かった。
まあ、薫VS泉、の構図ですね。
56話恋ひ余るの時点ではほぼ互角だったと思います。

で、ハルカ派ですけど。
実は圧倒的に熱量が高いのはハルカ派の方たちでした。
本編では蚊帳の外だからか、皆さんめちゃめちゃハルカの魅力を私に説き伏せて下さって（笑）
薫はともかく泉に負けることだけは許さない。さっさと大人になるまで話進めて、薫から美緒を奪わせて下さいよ！お願い沙羅さん！的な方が多くて。
ハルカは誰よりも幸せになってほしい、美緒と幸せになってほしい、でもハルカは切なくて一途で満たされない片思いだからこそ好きなんだ……！的な葛藤が面白かったですね。

あと違う着眼点で言うと、読者さんの三人の呼称も面白かったですね。
薫は、先生、薫先生、薫様、薫。（薫様率めっちゃ高いです）
泉は、泉くん、泉ちゃん、泉。
ハルカは、ハルカ。
ハルカだけ何故かハルカとしか呼ばれない（笑）

そもそもどうしてうちの男たちは綺麗に派閥が分かれるのか考えてたんですよ。
考えなきゃわからんのかって話なんですけど、私の場合、キャラクターの比重に優劣つけない書き方するからなんですよね。
言わば、全員が主人公みたいな書き方です。
美緒と同じように麻里も麻里視点で掘り下げるし、男に至っては、華水の月の主人公は完全に泉、花に惑う蝶はハルカ、と薫と敵対する立場の人間を主人公として書いてるので、そりゃ当り前よという話。
当て馬が強すぎるってことです。
そもそも私の中では泉もハルカも可能性が大きすぎて当て馬ですらない本命です。

あくまで作者としてというか、私個人としての感覚ですけど。
なので私がどう思おうと美緒の気持ちには影響しないんですが。
過去に三人と美緒がそれぞれ恋人同士という設定でお話を書いて、希望者に一人だけを選んでもらい配信したことがありまして、その時の、全員同じ土俵に立たせて書いた時の感覚で言えばですよ。
美緒に一番合っているのは、泉だと思います。
この二人が一番可愛くて自然です。泉は甘えるのも甘えられるのも上手いので、美緒が一番飾っていない素でした。
でも、ハルカに一番合っているのは美緒です。
ハルカは美緒なしでは生きていけないくらいの運命的なものを感じます。美緒以外には見当もつかない。
だがしかし、美緒が一番恋焦がれるのは薫です。
とにかく美緒が薫を好きで好きでたまらない、薫しかいらないというのがビシビシ私にも伝わってきます。
頗る反応が良かったのは泉編（とにかく甘いので）、願望叶って泣いたというのがハルカ編（一生片思いだと思われてるから）、この二人しか勝たん！が薫編（応募も８割が薫希望）でした。
この三作品もいつか公開しますと言ったまましてないな……。
需要あるのかな。希望あれば公開します。

今だとどうなんでしょうね。
私自身美緒と同じ年頃の時にこのシリーズを書き始めて、今はいい大人ですけど、読者さんも同じように年を重ねて、誰が良いと思うのか変わってるのではないでしょうか。
私は今のところ一周回って薫が好きです。